若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

股関節活性化

朝刊の本の広告。

『運動会で一番になる方法』
「一ヶ月で速く走れるようになる股関節活性化ドリル」

著者の深代千之さんは、東京大学助教授である。

「股関節活性化ドリル」というのは、深代さんが、バイオメカニクスの研究を通じて開発した特殊な医療用電機ドリルで、このドリルで股関節をグリグリとやれば誰でも速く走れるようになる、というものではないと思います。

この「ドリル」は、「電機ドリル」じゃなくて、きっと「計算ドリル」とかの「ドリル」ですよ。
「訓練」というような意味だと思います。
しかし、ひょっとすると「電機ドリル」かもしれない。
読んでみなければなんとも言えないので断定することは控えたい。

「訓練」より「電機ドリルで股関節グリグリ」の方が簡単でいいと言う人もあるだろう。
「電機ドリルで股関節グリグリ」の希望者の方が多いかもしれない。
私は、「股関節活性化の訓練」もいやだし、「電機ドリルで股関節グリグリ」もいやだ。
今後運動会に出ることがあっても、そこまでして一番になりたくない。

「股関節活性化」と聞いただけで股関節がむずむずしてくるのは、私が異常体質だからだろうか。
股関節を活性化されたくない!と思って反射的に内股になってしまう。
強制的に股関節を活性化されたらどうしようと思っただけで足を絡ませあって硬直してしまう。
緊張のあまり汗が出てきた。

さて、インターネットで調べると、深代さんはこの理論を横浜市立田奈小学校で試している。
田奈小学校の全児童にこの理論を学ばせ、「股関節活性化ドリル」によって股関節を活性化させてから運動会を行ったところ、徒競走において、一年生から六年生まで、参加者全員が一等賞になったのである。

これは「田奈小の奇跡」として文部科学省初等教育課に報告され来年度からの義務教育に導入されることになった。

このドリルをいち早く取り入れたのが鈴木宗男氏である。
先の衆議院選挙での選挙運動中に見せた鈴木氏の走りは、この「股関節活性化ドリル」の成果なのである。

この本には「運動会で一番になってからどうするか」という項目がある。
深代さんはIOCに働きかけて「股関節活性化理論」を世界的規模で普及させ、オリンピックで参加者全員が金メダルに輝く日が来ることを夢見ている。

その夢が実現したら、両手ではなく、股関節で万歳するそうだ。