青春出版社発行の、「ビジネスマンをバックアップする」月刊誌。
若きビジネスマンの「ビッグトゥモロー」!
夢のある雑誌だ。
新聞の広告で見ると、今月号の特集は「苦労知らずの投資術」。
いろんなことが書いてある。
「資金が少なくても、手持ちのお金が2倍3倍に殖える」というのだから、必読とまでは言わなくても一読の価値はある!と思うかどうかが人生の分かれ道だ。
というか、一読の価値はある!と思う人はすでに苦難の分かれ道に迷い込んでいると言えるかもしれない。
「最短で1000万円作るツボ」。
これはいいと思う。
「1000万円貯める」ではなく、「作る」というところが積極的、攻撃的だ。
「貯める」という発想は古い。
寝る前に枕もとに置いて千円札を入れて、「千万円にな〜れ!」とお祈りすると、朝眼が覚めたらアラ不思議、千万円になっていたという「魔法のツボ」のお話だ。
と思う。
昔なら、汗水たらして稼いだ金をツボに「貯める」ところだ。
そんなことでは今の世の中渡っていけない。
この「魔法のツボ」を、愛読者サービスとして一個一万円で売ります。
お一人様二個限り。
他に、「30代サラリーマン業種別最新給与レポート」。
「ビジネスマンをバックアップする雑誌」とうたっているのに、ここでは「サラリーマン」に変身しているのがおかしい。
「ビジネスマン」と「サラリーマン」をどう使い分けているのか。
今月の特集で一番興味を引かれるのはこれだ。
「話題の企業の年収を一挙公開!」
さて、話題の企業とは?
「楽天、ソニー、ライブドア」
楽天とソニーはどうでもよろしい。
楽天とソニーには悪いが、今回はお引取り願おう。
ライブドアだ!
「話題の企業ライブドア」とくれば、当然「堀江社長逮捕!」「株価三分の一!」だ。
その、今や全世界注目の的、どん底に叩き込まれ、崩壊寸前かとうわさされる話題の企業ライブドアの年収はどうなっているのか、という特集ではないと思いますよ。
華々しい話題を振りまきながら急成長を続けるライブドアのことだと思います。
などと意地悪なことを言ってはいけない。
何しろ月刊誌だ。
急に特集を変えたりできませんよ。
しかし、広告くらいは変えられたのではないかという疑問は残る。
変えられたんだけど、変えないほうが私みたいなインケンな人が買うかもしれないと思ったのかな。