若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

「トヨタ 通期赤字転落!!!」

朝日新聞一面トップの見出し。

ただし、紙面には「!!!」はない。
ないけど、そんな雰囲気である。
朝日によれば、社長交代というのだから、やはり「!!!」なのだろう。

トヨタは、今期二兆円を越える利益を出したが、来期は一転1500億円の赤字になるというのだ。

まあ、長いこと商売してはったら、そんなこともおますがな。
というのがふつうの感覚だ。

朝日新聞の、「トヨタ利益推移表」を見ると、トヨタは、二十数年前から毎年5千億円以上の利益をあげ続け、ここ数年は1兆円以上の利益をあげている。

今年は、円高だけで8千億円の損失だという。
1500億円の赤字なんてたいしたことおませんがな。
というのがふつうの感覚だ。

私が社長なら辞任なんかしない。
「まだまだカネあるがな」

私には、トヨタの社長は勤まらないのではないかと思う。
ふつうの人には勤まらないと思う。

私は、何人もの中小企業の社長と付き合ってきた。
小さいながらも利益を上げ続けている優良企業の社長には、ふつうでない人が多い。

ある、五十人規模の会社が、初めて6千万円の利益を出したときのことだ。
利益が4千万円を超えると、「高額所得法人」として公表されるから、業界でも話題になっていた。
「立派な利益ですね」と社長にお祝いをいったら、社長は顔色を変えて、「社員にいうなよ!」といった。
「いうなよって、公表されてますよ」
「いうたらあかん!」

社長の右腕ともいえる取締役営業部長は知ってるだろうと思ったが、知らなかった。
営業部長は、決算内容はぜんぜん知らされないというのだ。
一度だけ知らされたことがある。
赤字だったのだ。

「赤字!赤字!赤字!」といわれ続けたそうだ。
もうかったときは知らん顔で、赤字のときだけ鬼のような形相で、「赤字、赤字」とわめき続ける。

トヨタの社長は、そんなことはしない。
と思います。

私が知ってる優良中小企業の社長は、苦行僧のようなところがある。
苦行僧は、悟りを求めて苦行するのに対し、社長たちはカネを求めて苦行する。

トヨタの社長は、そんなことはない。
と思います。
が、何を求めてるのか、聞きたい気はする。
世界征服かな。