若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

新世界の串カツ屋で四時間飲む

朝日新聞経済面のコラム。

住友電気工業社長松本正義氏(61)は、社員との対話を大事にしている。先日も、部長達と酒を酌み交わした。住友電工社長が部長達と飲むとなれば、キタの高級クラブか高級料亭と思うのは畜生の浅ましさじゃなかった素人の浅はかさだ。
松本社長は、「通天閣などで有名な歓楽街『新世界』の串カツ屋」で、部長たちと四時間にわたって飲んだのだ!

私くらいのトシの大阪の人間なら、「新世界」にある種のイメージを抱いているだろう。「高級」と思う人は少ないだろう。清潔、安全、健全というものでもないだろうが、それが何かは言わぬが花の吉野山である。

私が大学に入ってすぐ、高校の友人達と新世界に行って串カツ屋で飲んだことがある。なぜ高校を出たばかりの私たちが、行ったこともない「新世界」に行こうという気になったのか。「恐いもの見たさ」という気持ちがあったのは確かだが、それは言わぬが花の吉野山である。

松本社長も恐いもの見たさで新世界に行ったのかもしれないと思ったが、たぶんちがう。最近の新世界は、「恐い」というイメージでなく、観光スポットになっていると串カツ通の丑之助君から聞いた。
では、一串何でも30円という安さにひかれて、住友電工の社長が新世界の串カツ屋に行ったというのか。いかに住友電工の社長といえど、たびたびおごるとなるとふところにこたえるだろう。と言って、部長たちが、「イヤ、社長、ここは割り勘で」などと言おうものなら、「ナニイ!ワシと割り勘てかい!いつからそんなえらなったんじゃ!」と社長が怒るだろう。

それに、丑之助君に言わせると、「昔と違って新世界の串カツ屋は高くてまずい」(文責、丑之助)。それなのに観光客などで行列までできる店もあるそうだ。住友電工の社長や部長が、新世界の串カツ屋の前で行列したというのか。しないと思う。

では、住友電工の社長や部長が、行列のない空いた串カツ屋を探して新世界を歩き回ったというのか。歩き回らないと思う。
秘書がならんでたと思う。

それにしても串カツ屋で四時間は長い。よほど愚痴が出てなだめるのに時間がかかったのか。
いつものことながら、朝日新聞は私が本当に知りたいことを書いてない。