若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

全国共通技能検定

朝の駅で。
女子高生二人。一人は背番号8のユニフォームでソフトボール部員とわかる。真っ黒けである。好感を持つ。
「真っ黒け女学生をはげます会」を設立したい。

もう一人がナゾだ。まったく同じ大きなバッグを持っているからソフトボールクラブだと思うが、ユニフォームではなく私服である上色が白い。キミは何者だ!?と問い詰めたい衝動に駆られる。
衝動を抑えて見ていたら、真っ黒けのほうがバッグからチューブを取り出した。左腕に、ブチューと白いクリーム状のものを塗りつけてこすり始めた。
次は右腕。

なんじゃそれは。日焼け止め?手遅れでしょう。無駄な抵抗、悪あがき、気休めといった言葉が駆けめぐる。
いや、日焼けクリームかな。
そのクリームはなんだ!?と問い詰めたい衝動に駆られる。

夏休みも終わりに近づき、制服姿の高校生をぼつぼつ見かける。
「特進クラス」かな。

電車に乗ると、珍しく小学生の女の子がいた。母親らしい人がいる。
女の子は、大判のノートのようなものを広げて熱心に読んでいる。

塾の夏期講習か。ピンクの表紙がぼろぼろだ。
よく勉強したなと思わせる。えらいえらい。

表紙を見たら、「全国共通」という字が見えた。
全国共通中学受験模擬試験か。

どんな勉強をしているのか。身体を女の子の方に近寄せ首をぐーっと伸ばしてノートをのぞきこむ。私と女の子の間にいる男性が邪魔になってよく見えない。必死に首を伸ばす。ろくろ首の人がうらやましい。

かろうじて見えた文字が、「バトントワリング」。
むむ?塾の夏期講習ではないのか。
しかし、体操のできる子は勉強もできるという説もあるようだから、塾の夏期講習で勉強とバトントワリングをやるのかもしれない。

表紙を確認しよう。腰を落としひざを曲げて女の子に怪しまれないようにアラカワイナバウアー

美しくも苦しい体勢でやっとこさ見えた文字は、「バトントワリングの部:全国共通技能検定試験」

うーむ。がんばってね。