木曜の夜、テレビを見ていたら、古舘一郎の番組に、自民党の笹川たかし議員が出ていた。
笹川さんは、スタジオではなく、画面での対談である。
古舘さんという人は、何をしゃべってもウソに聞こえる不思議な人だ。
口から出まかせの帝王である。
「プロレス中継」とか「キンニク番付」系の番組では、第一人者だと思う。
また、いろいろ口から出まかせにしゃべり倒してるなと思って見ていたら、
「笹川さんのような財閥の息子は、庶民の生活のことなど、考えたことないでしょう」
みたいなことを言った。
いかにも古舘さんらしい、無意味な発言である。
これに対する正しい答は、「ハイ、考えたことありません」だ。
口から出まかせには、打てば返すで、口から出まかせ。
しかし、国会議員となると、明らかにそれとわかる口から出まかせは許されない。
なんと答えるか興味シンシンだ。
私は、笹川議員のことをよく知らなかったが、「財閥の息子」と聞いて、あのモーターボートレースでおなじみの、笹川良一さんの息子だったのかと思った。
古舘さんの、一見鋭い口から出まかせをかまされて、笹川さんは、ぐっと返答につまったようであったが、おもむろに口を開いた。
「わたくしは、財閥の息子ではありません。・・・大学も、一年で中退しました。・・・母子家庭であります。・・・運転手からはじめました」
な、なぬ〜!
古舘一郎、勘違い!?
古舘さんは、おおあわてのようだった。
「あっ!そうでしたか。それは大変失礼致しました」
スタジオ内は凍りついたようであった。
モーターボートのドン、笹川良一のアホ息子ではなく、母子家庭の貧困の中で勉学もままならず、トラック一台を出発点に、己の体と才覚だけが資本、刻苦奮励努力の人、立志伝中の人物だったのだ。
許せん!古舘一郎!
失礼しましたですむ問題か!
恥を知れ!
怒りにかられ、ネットで笹川議員について調べる。
笹川良一の次男。
明治大学中退後、19歳で、モーターボート協会に就職。
21歳で、モーターボート競走関連企業の役員に就任。
以後、関連企業の役員を歴任。
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これはいったい?
この、「口から出まかせ合戦」、笹川さんの、鮮やかな一本勝ちに見えたが、反則勝ちなのか?
アタマがこんがらかるのであった。