若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

デモライブ

きのう、「ヤマハポピュラーミュージックスクールドラム科ギター科ベース科在籍生によるヤマハ大人の音楽教室生徒募集のためのデモ演奏」が、奈良小西通りビブレ前広場において堂々と開催された。
演奏は、11時と1時の二回で、私たちは、ギャラこそもらえないものの、お昼ご飯を食べさせてもらえるというので大喜びで参加したのである。

10時に、ビブレの近くの、「ヤマハミュージックイン」に集合とのことで、電車で奈良に向かった。朝早いのに乗客はかなり多い。正倉院展に行く人だろう。
近鉄奈良駅は相当な混雑で、これはビブレ前広場もすでに群衆が、と思ったが、小西通りに入ると人影まばらであった。

ビブレの前を通り過ぎるとき、ちょうどシャッターが静々と上がっていくところで、ガードマンのおじさんが寝ぼけた顔でたっていた。この人は、わずか1時間後に、この広場が老若男女でうずまり、熱狂した群衆の整理に汗をかくことになるとは予想もしていないだろうと思うと、気の毒になってくるのであった。

さて、今回二曲演奏する。一曲は、8月の発表会でやったベンチャーズメドレー、もう一曲は11月の発表会でやろうと、8月の発表会が済んでから練習を続けていた「悲しき街角」である。どちらも練習は十分といえる、と思うのは素人の浅はかさだ。私の辞書に「練習十分」という言葉はない。

私は、だいたい二ヶ月の練習で曲をおぼえる。
おぼえたら安心ではないか、と思うのは素人の浅はかさだ。
おぼえたところから、忘れる恐怖が始まるのだ。おぼえるために必死に戦い続けてきたと思ったら、忘れないための必死の戦いが続く。
おぼえるための戦いには一応の終わりがあるが、忘れないための戦いは泥沼である。泥沼でもがきつつ本番を迎えることになる。

さて、メンバーはすでにそろっていた。早速リハーサルをする。期待した通りというか期待以上にドラムのIさんはゆったりしたスピードでたたいてくれた。私としては、大変弾きやすくて助かったが、手術後の経過があまりよくないのではないかと心配になる。

ゆったりしたスピードのおかげもあって、二曲ともかなりうまく弾けた。
リハーサルでうまく弾けたら安心だろうと思うのは、素人の浅はかさだ。
私は、リハーサルでうまく行って本番でこけるという、残酷な星の下に生まれているのだ。