「ビブレ前広場で演奏」と言われて、ハイハイと安うけあいしたものの、音がどうなるのかは、一応少しは心配であった。
「先生の立会いはありません」と聞いていたので、設定は自分たちでやらなければならない。屋内でも頼りないのに、全員初の屋外である。音量だけでも、どの程度がいいのかわからない。
まあ、後は野となれでと思っていたら、奈良ヤマハで尊師が待ち構えておられたので大安心した。不肖の弟子の野外デビューをほうっておけないという大慈悲心である。尊師の設定になにを心配することなく、演奏に打ち込めた。打ち込んでアレかといわれるかもしれんが。
思わぬ客としては、ヤマハ難波センターボーカル科を代表する熟女U山さんと、わが社の隣の鉄工所の社長の顔が見えた。この社長は、音楽無縁の人で、先日私が「デモ演奏」の話をしたら、「エレキギター?エレキギターを弾くて、どういうことやねん?」と、私がギターを弾くということがどういうことなのか、どうしても想像できなかったようで、確認に来たのである。
彼は、演奏が終わるとすぐ帰ってしまった。気に入らなかったのか、あるいは、私がなにをしてるかわからなかったのか。エレキギターの音が耳に入らなかったのか。
次の日、感想を聞いてみた。
「・・・・・かっこええな〜」
しみじみ、というより、まだ、自分の目で見、耳で聞いたことが現実なのか半信半疑という感じであった。
さて、ビブレ前広場での演奏は、気持ちよかったです。猛練習の甲斐あって、二、三度「アチャー!」と思っただけであった。私にしたら上出来だ。
野外では、とにかく天候ですね。
秋晴れの気持ちよい一日なので気持ちよくやれた。
「鹿せんべいとばし大会」みたいに、雨、風、雪の野外は大変だ。
「鹿せんべいとばし大会」も、春の「山開き」ではなく、秋の「山じまい」の時にした方がいいのではなかろうか。