若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

こーき君がやってきた

きのう、我が家に、広島から、こーき君(1歳3ヶ月)がやってきた。

こーき君は、甥の子供である、と言ってわかりにくければ、私の妹の初孫である。
甥は、勤務地広島で結婚して、暮らしている。

こーき君は、一人でやってきたわけではなく、その他多勢、が失礼なら、他七名を引き連れてやってきた。
妹夫婦、甥夫婦、姪夫婦と、長野から姪の主人のお母さん。

本来なら、遠路はるばる長野から、修学旅行以来という奈良に出てこられた長野のお母さんが、正客、メインゲストということになるのではあるが、こーき君(1歳3ヶ月)に、その座を明け渡していただくことになったのは、この世の定めとはいうものの、申しわけのないことであった。

妹は、こーき君が生まれて以来、恥も外聞もなく、ミエもハリもなく、遠慮会釈なく、世間体もはばからず、「こーき君、こーき君!」である。

熱烈なタイガーズファンの妹は、こーき君誕生の報に接し、夢を実行に移した。
タイガースのユニフォームの赤ちゃん用パジャマを持って広島に駆けつけたのだ。
そんなものがあるんですね。
知りませんでした。

さて、喜び勇んで広島に駆けつけた妹が見たものは?
なんと、熱狂的広島カープファンである、広島のおじいちゃんから贈られた、広島カープのユニフォームの赤ちゃん用パジャマに身を包み、赤いヘルメットをかぶって、すやすやと眠るこーき君の姿であった。

許せん!
逆上して、広島カープパジャマをむしりとった妹が見たものは?

広島カープ紙おむつ!

なぬ!
わなわなと震える手で紙おむつを引き剥がし、持参した伝統の縦じまのタイガース紙おむつにかえさせても、出し抜かれた怒りがおさまらず、こーき君の枕元で、「六甲おろし」を大声で歌い、甲子園名物のゴム風船を飛ばして、ひんしゅくを買ったのであった。

妹が帰った後、こーき君を見に来た広島のおじいちゃんが見たものは?
怒り狂ったおじいちゃんは、タイガースパジャマをカープパジャマにかえさせ、その後訪れた妹は(以下略)。

去年の五月、こーき君の初節句に広島を訪れた妹は、おじいちゃんから贈られた鯉のぼりを見て、何を血迷ったか、「また広島カープか!」と叫んで、鯉のぼりを引きずりおろし、猛虎の旗に取り替えても気がおさまらず、「六甲おろし」を大声で歌い、ゴム風船を飛ばして、またもひんしゅくを買ったのであった。