若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

訃報

「おばあちゃん」が亡くなった。

「おばあちゃん」といっても、私のおばあちゃんではない。
私のおばあちゃんたちは、とっくの昔に死んでいる。

今度亡くなった「おばあちゃん」は、妹の親友である。

中学からの付き合いだと思う。
もう一人、「みーこ」さんも入れて、高校大学を通じて、「三人娘」で、大学を卒業し、娘を卒業してからも、途切れることなく付き合いは続き、私は、何度か顔を合わせ、ちょっと言葉を交わしたくらいなのだが、あまりに長期にわたって、「おばあちゃん」と「みーこ」名前を聞かされ続けているので、非常に親しい人達のような気がしてしまうのである。

それにしても、中学、高校で「おばあちゃん」というニックネームで呼ばれるとは、どんな女の子かと思うでしょう。
ふつうですよ。
言動が大人びていたんでしょうな。

ウチの娘が、高校で「おばあちゃん」と呼ばれてると聞いたら、「愛称」とわかっていても、親としては複雑な心境だったかもしれない。

妹から聞いたエピソードを元に、名著、じゃなかった、拙著『今日はラッキー!』のオープニング、「御前献血」の主人公として登場していただいた。

トップバッターとして活躍していただいたことを感謝して、名著、じゃなかった、拙著『今日はラッキー!』を贈呈した。
「おばあちゃん」から、巻頭を飾らせていただき名誉に存じますと、御ていねいなるお言葉を賜った。
私には、お礼のお言葉だけであったが、妹にはお礼の品が届いたというのは、心外であった。

去年の秋、病気が見つかった。
厄介な病気のようだったが、その割には経過がそれほどひどくなさそうで、少しは安心していた。

60歳だから、若いといえば若い。
自分の手で、片付けるべきことは片付けて亡くなったというのが、いかにも「おばあちゃん」らしい。

去年、私の高校時代からの友人S君のお父さんが、写真集を出された。
掲示板」で紹介している、「島影恒治写真集」だ。
こう書くと、ははーん、「S君」というのは島影君だなと、悪く勘ぐる人があるかも知れないが、邪推はやめてください。

お祝いの手紙を差し上げたら、返事の中で、「息子との長年に渡るご交誼に感謝します」と書いてあった。
S君が私に感謝しているとは思えない。
親なればこそだ。

私も、両親になりかわって、「おばあちゃん」に、妹との長年に渡るご交誼を感謝します。