若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

行く人来る人

この世に生まれてくる人もあれば去っていく人もある。

12月29日にはなちゃんの妹が生まれたと思ったら、大晦日には家内の伯母が亡くなった。
84才。

11月に倒れて以来、いわゆる「延命治療状態」だったようなので、知らせを聞いたときほっとしたというのが実感です。
ご苦労様、お疲れ様でした。

私の母が、要介護施設で14年世話になり、その間大勢の認知症のお年寄りを見てきました。
「人生、死ななければ終わらんのだなあ」と、当たり前のことを思い知りました。

おかげで、「死」をどちらかというと肯定的にとらえるようになりましたかね。
子供を置いて死ぬのじゃなかったら、まあ、おつかれさまでした、とあっさり見送りたい気持ちです。

「高齢化時代」ですが、私にとっては小さいころから高齢者というのはさびしいもんであった。
祖父や祖母はいたんですが、「おじいちゃん!おばあちゃん!」という感覚はなく、可愛がってもらった記憶もない。
なんとなく、さびしい人、という感じでした。

最初の「高齢者体験」は「出口のおばあさん」でした。
幼い私には、「出口」がどんな関係の家なのかわからなかったけど、母に連れられてよく行きました。
大変大きな農家で、家自体がうす暗く、もっとうす暗い長い廊下を行くと、もっとうす暗い部屋があった。
そこには山のような布団にうずもれて「おばあさん」が寝ていた。
母が枕もとで小声であいさつするのを、私は部屋の入口で聞いてました。

暗い部屋でいつも山のような布団にうずもれて寝ている「おばあさん」。
幼児期の、さびしく恐ろしい経験です。