ゴールデンウイーク最後の日である。
ゴールデンウイークといっても、仕事をやめた私には関係ないといいたいところだが、ゴールデンウイークを利用して、こーき君他7名がやってきたのだから、やはり私にも関係あるといいたいところだが、結局、彼らにとってのゴールンウイークで、私には無縁だといいたいところだが、何をいいたいのかわからなくなったので、このへんでやめておこう。
仕事をやめて一年もたたないのに、仕事をしていたころのことは、きれいさっぱり忘れてしまっている。
去年までは、私にもゴールデンウイークがあったはずだ。
毎年あったはずだとおもうが、はっきりしない。
ゴールデンウイークで思い出すのは、高校の創立記念日だ。
私たちの高校の創立記念日は、5月4日だった。
5月3日、4日、5日と連休になるように、4日にしたのだそうだ。
もうひとつ思い出すのは、ヒデちゃんのことだ。
小学生のころ、近所に大きなお屋敷があった。
私よりいくつか下の、知恵遅れの男の子がいた。
それが、ヒデちゃんだ。
ヒデちゃんが、小学校にちゃんと通うかどうか、皆心配していた。
喜んで通いだしたので、安心していたら、ゴールデンウイークがすんでから、学校へ行かなくなってしまった。
ヒデちゃんは、ゴールデンウイークで休みぐせがついて、学校へ行かなくなったのだということだった。
せっかく機嫌よく通っていたのに、残念であった。
ゴールデンウイークなんか、なかったらいいのに、と、そのときは思った。