鳩山総務相が、がんばっている。
日本郵政の西川社長を攻め立てている。
鳩山さんと言えば、なんかヘンなことを言っては、すぐへなへなとなるイメージだったが、今回は珍しく、一貫してがんばっている。
なぜだ。
「かんぽの宿」のオリックスへの売却問題が、よほど腹に据えかねたのか。
固い信念とか深い事情とかがあるようにも思えるし、そんなものはなくて、物の弾みかもしれない。
きのうの国会での模様をテレビで見ていたら、西川社長は、四面楚歌、防戦一方という感じだ。
野党から攻められるばかりか、大臣から面と向かって、辞めろといわれるのだからたまりませんね。
鳩山大臣と西川社長は、最後まで目を合わさなかった。
ところが、質疑終了後、官僚と思える人が鳩山さんに近づいて、小さなメモ用紙を渡した。
それを読んだ鳩山さんは、西川社長に手を差し伸べて、ぎこちなく握手した。
あのメモはなんだったのか。
麻生首相からのメッセージだったのか。
「なにやってんだ、バカ!社長と握手くらいしとけ!」と書いてあったのか。
テレビでの質疑応答も、野党はかすんでいた。
「大臣対社長」という取り上げ方だ。
鳩山さんは、大変威勢が良かった。
「社長、かんぽの宿の、売却問題はきわめて不透明です。なぜ売却する必要があったんですか」
「赤字だからです」
「なぜ赤字なんですか」
「なぜって、客が入らんからですよ!かんぽの宿には、かんぽ鳥が鳴いてたんです」
「えーかげんにしなさいっ!」
「ほんとにねっ!」
「いずれにせよ、オリックスへの売却には疑問が多すぎるんではないでしょうか」
「オリックス以外に買い手はありません」
「私が買いましょう」
「えっ!大臣が!?」
「カネならいくらでもある!」
「そ、そうでしょうな。で、買ってどうするんです?」
「かんぽの宿を、ぽっぽの宿にします」
「ぽっぽの宿?」
「鳩ぽっぽの宿です」
「えーかげんにしなさいっ!」
「ほんとにねっ!」