はなちゃんの、初めての注射。
三種混合というやつですが、はなちゃんは、少し泣いただけで無事終りました。
一歳以上の子供達は大変ですねー。
おとなしく診察室に入って行ったな、と思うまもなく、すさまじい泣き声が、「K子供クリニック」の壁を震わせるのであった。
入ったなと思ったとたん、絶叫である。
注射はまだでしょう、と思うが、絶叫である。
そして、注射は済んだでしょう、と思うが、絶叫は続く。
はなちゃんの母も、看護婦さんの顔色が変わるほどの、恐るべき泣き方だったと、家内はいまだに言いますから、今回は無事済んだものの、先が心配です。
新聞に、「回顧記事」が多くなる。
朝日新聞奈良版に、小滝ちひろ編集委員が、「阿修羅展」について書いている。
私は、小滝編集委員に注目している。
ヘンなことを書くからだ。
小滝さんは、数年前、奈良を訪れた修学旅行の女学生が、閉館時間が迫って、阿修羅が見られないかもしれないと心配するのを聞いた。
「名前も知らない彼女の声を聞いて・・・」
「名前も知らない」はヘンじゃないでしょうか。
名札を見たらわかるでしょう、と言いたいのではない。
知らなくてあたり前だと思います。
「どこから来たかも知らない修学旅行生」ならよろしい。
小滝さんは、今年の「阿修羅展」で、行列を作って並ぶ観客の怒りが爆発するのではないかと心配したそうです。
「『何でこんなところに並ばないといけないのか』と不満を抱えていた人も少なからずいたはずだ」
大評判の阿修羅展に来て、そんなこと考える人いるか?
行列覚悟でしょう。
「それでも誰も爆発しなかった。こんなに日本人は忍耐強かったのか」
小滝さんは、大評判の展覧会に行ったことがないのか。
あるいは、大評判の展覧会でも、朝日新聞編集委員なので、行列したことがないのかな。
シメの文章。
「阿修羅が人々を魅了できる存在であることは確かめられた。では、人々はどんな形とどれだけの深さで、その真価を心の中で持ち続けられるか。正しい答えを得るには、さらに数十年、数百年の月日が必要なのかもしれない」
朝日新聞編集委員にふさわしい、支離滅裂的口から出まかせ的思わせぶり的はったり的自分でもなに言うてるかわかっとらんのやろう的名文である。
今後も、小滝さんに期待します。