朝日新聞朝刊全面広告。
女性の顔と化粧品容器らしき写真があるので、化粧品の広告だとすぐわかる。
写真はわかりやすいが、文はわかりにくい。
「100年の科学が
解き明かした真実。
本日発売」
すごい!と思う人もあるだろう。
なんのこっちゃ!?と思う人もあるだろう。
真実が発売されるのは世界初の史上初だ!
買おう!と思う人もあるかも知れない。
「世界が息をのむ発見
若々しさの鍵、グリカン」
引き続き、すごい!と思う人もあるだろう。
引き続き、なんのこっちゃ!?と思う人もあるだろう。
グリカンかなんか知らんが若々しさの鍵なら買おう!と思う人もあるかも知れない。
「研究100年、ノーベル賞受賞
7回のグリカン科学」
この改行のしかたはややこしい。
本来は、
「研究100年
ノーベル賞受賞7回のグリカン科学」
とすべきであろう。
「研究100年、ノーベル賞受賞」とくると、この化粧品のために100年研究してノーベル賞をとったみたいだ。
そうではなくて、世界中で100年にわたりグリカンについて研究してきた結果、ノーベル賞を7つ生み出したのである
グリカンとは、「単糖含む糖質(および糖鎖)」のことだそうである。
この説明でわかりやすくなったのかわかりにくくなったのか微妙なところである。
この化粧品とノーベル賞とは、関係がありそうでなさそうで悩ましいところである。
細かいことを言いなさんな、化粧品の宣伝じゃないですか、と言われそうである。
「いいじゃないか、宣伝だもの」(相田みつを)
この「100年の科学」は、宣伝の典型である。
すごいのかなんのこっちゃなのか関係あるのかないのか、そんなことどうでもよろし、細かいこと考えなさんなというのが宣伝である。
我々は、細かいこと考えなさんなと言われ続けて生きている。
困ったもんである。