今日は、散髪。
ハサミを動かしながら主人が、「このごろ、どこへ行っても年寄ばっかりやなあ!」といった。
返事に困る。
どこへ行くまでもなく、この店も年寄ばっかりだ。
客の高齢化が激しい。
客が私だけということが多いけど、今日は私以外に三人。
私が一番若い。
「私が一番若い」と書くのは恥ずかしいようなもんだけど、事実だからしかたがない。
一人は70代、あとの二人は80代でしょう。
90代かも知れない。
主人も奥さんも私より上である。
それを、「どこへ行っても年寄ばっかり!」と、さもいまいましげにというか憎々しげにというか、まあ、返事に困るじゃございませんか。
隣で奥さんが、90代かも知れない男性の頭を洗ってる。
洗いながら、男性に声をかけた。
「奥さんは今日も病院ですか?」
返事がないので、もう一度「奥さんは・・・」と言いかけたら、主人が、「聞こえへんで」
その男性が帰ってから、主人が、「あの人、今でも奥さんを自転車に横座りで乗せて走ってはるねん。おまわりさんに時々、あぶないからやめてくださいって注意されてはるらしいけど。おまわりさんも困るやろな。耳は遠いし」
元気な高齢者というより危険な高齢者ですね。