若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

予防接種

きのう、インフルエンザの予防接種をしに近所のM医院へ行ってきました。

いつも駐車場に何台か車がとまってるのに、一台もとまってなかった。
お、空いてるな、と思ってドアを開けたら、待合室は80代前後と思える男女でいっぱいだったのでかっくんとなった。

インフルエンザ予防接種の申込書を看護婦さんが持ってきた。

「こことここに記入していただいて・・・」

説明を聞きながら一番上を見たら、バ〜ン!と、「高齢者インフルエンザ予防接種」と書いてあるではないか。

な、なるほど・・・「高齢者」か。

感動のあまり、思わず、「あ〜」と声が出てしまった。

看護婦さんは、「あの、満65歳になっておられますよね」と気の毒そうに言った。
いや、「気の毒そうに」というのは私のヒガミかもしれません。
単に確認しただけでしょう。

感慨無量で待合室を見渡すと、なんの、私なんかまだまだ若造でございますよ。
元気を出そう!

女性のうちの一人は認知症のご主人を連れてきている。
となりの女性と何やかやとしゃべっていたが、「あの〜、おたく、お名前なんとおっしゃったかしら。太極拳でごいっしょだったですよね」
「いえいえ、ハイキングの方で」
「あ〜そうでした!」

M先生の奥さんが、写真を持ってきて別の女性に見せている。
「これ、○○さんが、ウチのデイサービスに来てくれてた時の・・・」
「あ〜、あのかたもお気の毒でしたね〜」

女性は涙を流して見ている。

別の女性同士が話している。
「こないだ、主人が二か月ほど入院したんですけどね、四人部屋で全員カーテンをぴったり閉めて、二か月間顔も見たことない人もあるんですよ。もちろん会話もなし」
「男の人はねえ・・・。私ら、入院してる間に仲良しになってしまって」
「そうそう、病気の話とかねえ」
「孫の話とか」
「それがないんですよね、男の人は」
「男の人はねえ」

ホント、男の人はねえ・・・と、しみじみしながら高齢者インフルエンザ予防接種を受けてきたのであった。