「カクシャク」というのは難しい漢字です。
漢字が難しいだけではなくて、「カクシャク」そのものが難しい。
今日は人物画教室。
今年88歳の先生は、まさに「カクシャク」です。
「画業一筋」のカクシャクぶりです。
先生を見てると、一筋というのはすごいもんだなあと思います。
たとえば、私が絵を描き始める。
モデルを見て、全身がキャンバスに入るように考えながら、頭の位置を決める。
そして、おもむろに頭を一筆描きで描き始めたところで、先生から声がかかる。
「う〜ん・・・頭の位置は、もう2センチ右でっしゃろ。もうちょっと右に動かさんと、足がはみ出まっせ」
すごいもんだと思います。
頭を描き始めた瞬間、足がキャンバスに入るかどうかがわかる。
今日は、先生からスケジュールについて相談がありました。
5月が、暦の加減でいつもより一日多くなるので、一日休みにしようかどうしようかという相談でした。
平均年齢70歳くらいの生徒たちは、先生の体を心配して、「先生もお疲れでしょうから、一日休みにしましょうか」ということになったんですが、先生は、「イヤ、私は、出てきたほうが調子いいんですけどね」とのことであった。
「外に出て、中之島公園を描くのもよろしいな」
なんちゅうか、先生は、「絵を描く!」ことがすべてなんですな。
生徒とは大違いです。
生徒は、今も三人休んでます。
寒いからです。
暑い時、寒い時は休むという生徒が何人かいます。
88歳の先生は、暑かろうが寒かろうが平気である。
さて、5月の件、生徒で相談の結果、休みたいという人が過半数なので、お休みになりました。
絵が趣味の生徒と、絵が命の先生とのすれ違いであった。(-_-;)