きのうは美術予備校の特別講座「人体クロッキー」に参加しました。
一昨年も参加した講座です。
私は、ふだんは平日の午後のクラスに出てるので、予備校にいるのは浪人だけです。
きのうは日曜の特別講座で、現役高校生が多かった。
現役高校生は浪人と比べると初々しいです。
4月から本格的に美術の勉強をしようという人たちですから、下手な子もいます。
モデルさんを囲んで輪になってすわる。
若者十人は床にすわる。
社会人三人はイスにすわる。
イスにすわってると、私の隣の若者の描く様子がよく見えるんです。
ヘタである。
素人ですな。
ひとつのポーズごとに先生からいろいろ話がある。
「部分にとらわれないこと。頭、腕、足などと考えるのではなく、モデルさんが大きな袋に入ってると考える。手足は無視して、まずその袋を描いてみよう」
「目はモデルさんから離さない。手元は見ずにひたすら袋をぐるぐる描く」
三枚、四枚と描きすすむうち、隣の高校生の絵ががどんどんマシになっていくんです。
十枚目くらいになると、なんとか格好がついてました。
いやあ、えらいもんですね。
今年の大学入試目前の頃、先生に、「学生さんはいつごろまでのびるんですか?」と質問したとき、「試験当日まで」と言われたのを思い出しました。
最後の作品で合評会。
先生が、「15分後に始めますから作品を並べておいてください」と言ったら、私より10歳くらい上と思える女性が、「いやあ!先生!私はイヤよ!だめだめ!」と身をよじって拒否。
先生は苦笑い。
みんなが並べ終わって雑談してる間も、その高齢女性は必死に描き続けてました。
15分経って、先生が「じゃあ始めます」と言ったら、その女性が、「あ、私も!」と言って、15分描き続けた作品を並べました。
困ったもんだと思いました。
私だけでなく、先生も若者たちも、困ったもんだという雰囲気であった。