今年の大学入試、センターというんでしたか、共通一次だったか、まあ、大学入試の国語の問題に、源氏物語の夕霧の巻が出て、配点が200点満点のうちの50点というのを読んでびっくりしました。
さすが源氏物語!
先日、朝日新聞の読者投書欄に、大学の先生が、「大学入試の国語で、古文と漢文が多すぎる」と書いてました。
入試は、大学の授業に必要な学力があるかどうかを調べるものなのに、古文漢文の比重が大きすぎるという趣旨だったと思います。
私の高校の時の国語の福間先生の授業を思い出しました。
私たちの世代は、中学から少し古文を習ったと思います。
古い面白い話を読む、という感じでした。
高校に入って、古文の授業が苦痛になりました。
「文法」です。
ややこしいことをいろいろおぼえなければならん。
読むのはいいけど、授業はいやでした。
高校2年、古文が福間先生の担当になった。
先生は、年配の先生が多かったなかでもかなりのトシでした。
高校生の目からすると、完全な老人でした。
石川啄木に心酔していて、現代国語の授業で啄木の話になると、ハラハラと涙をこぼして熱烈に語る、「熱血文学青年」という感じでした。
さて、福間先生の古文、最初の授業。
「宇治拾遺物語」だったと思いますが、突如、先生が朗々と教室中に響き渡る大音声で読み上げ始めたんです。
「しなののくににひじりありけり!」
生徒が呆気にとられる中、朗々と読み続ける。
で、おしまい。
いや、それだけでおしまいではなかったと思いますが、私の記憶では、それでおしまいなんです。
うわ〜、楽な授業!
竹取物語も、「朗々」でした。
で、古文というと、福間先生の朗読を思い出すんです。
今はかなり忘れてしまいましたが、「しなののひじり」と「竹取物語」の先生の名調子は、私の頭の中で響き続けてました。
これでいいのだ!と思いますが、どうなんでしょうか。