絵を描くのはいい趣味とは言えません。
絵がどんどんたまるから。
画家の野見山暁二さんが、自分のアトリエに小磯良平が来た時のことを書いてます。
アトリエにぎっしりならんだ作品を見て、小磯良平が、「たくさんあるけど、どうしたの?」と聞いたそうです。
そう言われた野見山さんの感想。
「売れる人はいいなあ」
描けば売れるという幸せな人なんかほとんどいないから、絵は描けば描くほどたまっていきます。
水彩はマシかな。
紙ですからかさばりません。
油絵をどんどん描く人は、木枠から外してキャンバスだけにして保存してる人も多いようです。
先日話をした隣の自治会のAさんは、100号をどんどん描いて公募展に出品してるので、どんどんたまる。
キャンバスをはずして、ぐるぐる巻いて、物置に保管してるそうです。
「処分するのは忍びないもので」と顔をしかめてました。
「子供さんが困りますよ」と言ったら、いっそう顔をしかめてました。
私は適当に捨ててますのでそれほど増えません。
しかし、私の絵を処分するのも困ると思う。
私の絵はほとんど家族がモデルです。
自分が描かれた絵を捨てるのはいい気がしないのじゃないでしょうか。
記念に置いとくとしても一枚でしょう。
わかっていながらことちゃんを描く。