若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

外人モデル

外人モデルを描く、と言っても模写です。

アングルの名作「グランドオダリスク」に挑戦。
これまで何度か模写しました。
安井曾太郎小磯良平、マネ、ドガ、コローにダヴィンチまで、怖いもの知らずにもほどがあると言われてもしかたがない自己流勝手模写です。

今回は、美術予備校の先生の指導のもと、本格的模写です。
予備校では、本格的デッサン、本格的油絵技法を学んでます、と言いたいとこですが、学ぶ雰囲気を味わってる、というとこでしょうか。

「本格的××」というのは、厳しく指導してもらう必要があると思います。
今読んでる本の中で、19世紀にパリで絵を学んだアメリカ人画家の思い出話が紹介してあります。
ジェロームという有名画家のもとで修業したときの話です。

ジェロームの指導はそれはそれは厳しかったが、生徒に厳しということは結局生徒に優しいということだと語ってます。
そうでしょうな。

が、今の私は、厳しくされたらすぐへしゃげてしまいますよ。

優しく指導してもらってます。

「グランドオダリスク」ですが、描かれた女性の背中が現実離れした長さだそうです。
アングルが、引き伸ばして描いたんですね。

先生に資料を見せてもらったら、アングルが「グランドオダリスク」のために描いたデッサンがありました。
この女性を、「見たまま」に描いてあるんですが、なんだか窮屈そうに見えるんです。
背中を引き延ばした方が、自然に、のびやかに見えます。
アングルはえらいと思いました。

このところ、フランスの19世紀美術事情に関する本を読んでます。
当時、「美術雑誌」が流行ったそうです。
美術雑誌には付録がついた。
過去の名作や最近の話題作を版画にして、「今月号特別付録!あのモナリザをお茶の間に!」「本誌独占!本年度サロンの話題作、カバネルの『ビーナスの誕生』が付録に!」てなことをやってたんですね。

で、その付録の版画用に、油絵の版権が売れたそうです。
油絵より、版権で稼ぐ画家もいたそうです。

今回描く「グランドオダリスク」は、油絵は1200フランで売れて、版権は20000フランだったそうです。
いろいろ読んでると、「絵」というのは、フランスと日本でだいぶちがうなあと思います。

↓今回の模写は、顔の部分だけです。
 まず鉛筆で描いて、次は、白と黒の絵の具で描くそうです。