アメリカの楽器メーカー、ギブソン社が経営危機というニュースには驚きました。
東芝の経営危機には驚かないけど、ギブソンにはびっくりです。
私が愛用してたエレキギター、ギブソンレスポールなど数々の名器を生んだ会社です。
若者のギター離れが原因だそうです。
私がエレキギターを弾きはじめたのは45歳で、エレキギターを弾いてみたいというだけで、エレキギターに種類があることさえ知らなかった。
お店の人にすすめられるまま、定価5万3千円のフェンダー社製ストラトキャスターというギターを買いました。
そんなものなんだろうと思ってたんですが、ギター教室の中学生や高校生が、10万円もするギターを持ってるのを知って驚き焦りました。
教室の若者たちのギターの値段を調べたら、高くて17、8万円でした。
ということは36、7万円のギターを買えば大きい顔ができる。
で、楽器店に行って、36、7万円のギターがないか探しました。
ありました。
「ギブソン・レスポール1960クラシック」を買いました。
ギター教室で見せびらかしました。
若者たちの私を見る目が変わりましたね。
それまでは、わたしは単にギターがヘタなおじさんであった。
定価368000円のギブソンレスポールを手にしたわたしは、ギターは高いけどヘタなおじさんに昇格したのであった。
その地位を奪われる日が来るとは思いませんでした。
数年後、私と同年配の男性が教室に入ってきた。
その人は、同じギブソンの中古じゃなかったビンテージギター、150万円というのを持ってたんです。
私のギターより高いだけでなく、その人は私よりヘタだった。
で、ギターは高いけどヘタなおじさんというと、私じゃなくてその人になっちゃった。
くやしー。
その人は、ハワイアンバンドに所属してると言うんです。
老人ホームなどに慰問に行くと言った。
「ボランティアなんですけど、交通費もくれないんですよ」
「そのウデで交通費を取ったら泥棒ですよ」
黙ってましたから自覚はあったみたい。
なんの話か。
ギブソン社です。
なんとかがんばってほしいもんです。