若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

名誉革命

中学生の時、歴史の年号をおぼえるのに、いろいろ面白い語呂合わせがありました。

1492年、コロンブスアメリカ発見は、「いよ〜クニだとコロンブス」で、うまく考えたもんです。

ちょっと苦しいのもあって、1789年フランス革命は、「フランス革命きらいな役」で、これは強引かな。

わけのわからんのもあって、1688年名誉革命は、「16でパパとは名誉な革命」というんですが、これは苦しいのを通り越して、わけわからんと思いました。

名誉革命について書かれた本を読み始めました。

『GOING DUTCH』というんですが、なんと訳すんでしょうか。

ヨーロッパの美術史を読んでると、「17世紀はオランダの黄金時代」と書いてあります。
ルーベンスレンブラントフェルメールなんかの時代です。

おおざっぱに言うと、17世紀、オランダは大いに栄えて、その勢いでイギリスを侵略したのがいわゆる「名誉革命」である、という趣旨の本のようです。

オランダがイギリスを侵略した?
ほんまかいな、と思いながら読み始めました。

名誉革命」というのは、イギリスが自分とこの王様を見限って、オランダのオレンジ公ウイレム3世に頼んで新しい王様として来てもらった話だと思ってました。

この本を読むと、来てもらったんじゃなくて、押しかけられたみたい。
当時の絵を見ると、大船団、大軍団で上陸してます。

出発前に大量のパンフレットを印刷して、イギリスにばらまいてます。

「イギリス国民の皆様。これから侵略します」というのを上手に書いてあるので、「これから私が皆様を救ってあげます」という風に読める。

理路整然と自分の正当性を訴えてるのはエライと思います。

オレンジ公はエライです。
イギリスに上陸したのは真冬で、ロンドンまで悪天候の中を何日もかけて進軍するんですが、途中、何度か寄り道するんです。

オレンジ公は、庭園作りが趣味だったんですが、有名な庭園を見学に行くと言って聞かない。
当時、ヨーロッパの有名な庭園は、版画集になって出版されてたんです。
それをこの目で見たい。

家臣が、凍えそうになって、早くロンドンに行きましょうと言っても、回り道して庭を見に行く。

庭を見たと思ったら、今度は絵を見たいと言い出す。

ある貴族の館に、ヴァン・ダイクが描いた絵があってそれをぜひ見たいというんです。

その絵には、自分のお母さんが描いてあるんです。
おじさんやおばさんの姿もある。
それを見たい。

まあ、写真のない時代ですから、見たかったでしょうね。

読み始めたとこですが、オレンジ公はエライ人だと思いました。