足し算引き算掛け算割り算はラジオ体操と同じようなもんで日本人なら誰でもできるような気がします。
イギリスの歴史学者C.V.ウエッジウッドさんの本を読んでたら、17世紀イギリスの足し算掛け算事情が書いてありました。
清教徒革命で首をちょん切られたチャールズ1世の閣僚たちの算数能力は嘆かわしいものだったそうです。
首相格で王室の財政顧問として腕を振るったトマス・ウエントワースは掛け算ができなかった。
彼の親せきで、のちに精密測定器マイクロメーターを発明する天文学者ウイリアム・ガスコインは「私はオックスフォード大学で足し算も幾何も教えてもらわなかった」とぼやいてたそうです。
まあ、オックスフォード大学でなくても、ハーバード大学でも東大でも足し算は教えないと思いますが。
17世紀初期、イギリスでは、科学というのは貴族か大金持ちのヘンな趣味という扱いだったようです。
使い道がなかったんですね。
物好きな人が楽しんでた。
だからほかに収入の道が必要だった。
数学者の使い道としては、「脱税コンサルタント」というのが一般的だった。
日本ではどうだったんでしょうか。
徳川家康は掛け算ができたのか。
ソロバンを使えたのか。
秀吉は使えたような気がしますが。
まあ、ソロバンを使える者を使ってたんでしょうね。
日本でも足し算とか掛け算は必要とされる分野から徐々に広まっていったんでしょうが、今あんまりあたり前すぎて、考えるとわけがわからなくなってきます。