若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

『アメリカの友人』

映画『アメリカの友人』をテレビでやってたのを録画して見ました。

「サスペンス映画」と紹介されてますが、見終わった私の分類では、「わけのわからん映画」です。

主人公は、ドイツはフランクフルトの額縁職人です。
奥さんと男の子がいて、小さな店を持ってます。
血液の病気で、長く生きられないんじゃないかと不安におびえてる。

その不安に付け込むのが、フランスのマフィアの親分です。

額縁屋さんとフランスのマフィアの親分とのつながりですか?
つながるようにうまくできてるんです。

その親分が、巨額の報酬で、殺人を依頼してくる。

奥さんと子供に一財産残してやれるぞというんです。

パリの地下鉄の駅で、ピストルで男を撃てというんです。

額縁職人に頼みますか?

コートの下にピストルを隠して、至近距離から撃ったら、走ったりせず、平気な顔で逃げろというんです。

いくら金が欲しいからと言って、額縁職人が引き受けますか。

引き受けるんですよ。
どうしてそんなこと引き受けるか不思議に思ってはいけません。
そういうスジなんですよ。

で、額縁屋さんはフランクフルトからパリに行って、地下鉄の駅で男を撃ち殺してフランクフルトに戻ってきます。
練習もせずにえらいと思いました。

警察に追われる心配もせず、額縁屋さんいい度胸と言いたいとこですが、そういうスジなんで心配しなくていいんですよ。

このあたりから早送りで見たので詳しいことはわかりませんが、額縁屋さんはもう一人か二人殺すみたい。

で、たぶん、「男の奇妙な友情」みたいなのも描かれてるようです。
そんな感じの映像がチラチラ見えました。

わけの分からん映画だなあと思って監督のヴィム・ヴェンダースさんについてネットで調べました。

おお!なんと、『パリ・テキサス』の監督ではないですか!

昔、映画館で見たんですよ。
評判の映画でした。

見終わって、「なじゃこれは?わけの分からん映画やなあ!」と感心しました。

私の貧弱な映画鑑賞経験の中で、「わけの分からん映画」というと『パリ・テキサス』なんです。

その監督の作品を何十年ぶりかで見て、やはり「わけの分からん映画やなあ」と感心したということは、監督も私も変わってないんだなあ、これが男の友情かなあと思って、なんとなくうれしかったです。