美術予備校に行ったら、壁に新しい鉛筆デッサンが貼ってあった。
教室には、いろんな生徒作品を貼ってあるんです。
優秀作品だからどれも見事なもんです。
石膏デッサン、鉛筆画、水彩画、さすが美大受験生!と感心します。
新しく貼ってあったのは、手を精密に描いた三枚でした。
手を三方向から描いてあるんですが、どれも素晴らしい出来でした。
社会人クラスの三人で、「うまいもんですねえ」と見てたんですが、誰からともなく、「これ、先生じゃないですか」と言い出した。
他のとはうまさがちょっと違うという結論に達しました。
で、先生に聞いたら、やはり先生の作品でした。
生徒に見せるために30分ほどで描きましたとのことでした。
社会人クラスの三人は、眼力の確かさにおおいに満足したのであった。