『私は貝になりたい』というテレビ劇がありました。
人間世界に絶望して、深い海の底の貝になりたい。
私は水圧に耐えられそうにないです。
奈良公園の鹿を見て、「私は鹿になりたい」という人が増えてるそうです。
気楽そうですからね。
古都奈良を散策して、鹿せんべいをもらって。
天然記念物をいいことに、天下御免出入自由。
仕事と言えば記念撮影くらい。
「奈良の鹿愛護会」もあるし。(私も会員です)
奈良地方裁判所の芝生にたたずむ鹿を見る人なんか、離婚や相続、借金、犯罪という人生の修羅場の真っただ中、「鹿になりたい」と願っても無理はないです。
「鹿になりたい」と思った人は、まず整形外科に行く。
「先生、鹿にしてください」
「う~ん、整形外科で鹿はムリです」
「どこへ行けばいいんでしょう」
「iPS細胞!なるほど!その手があったか!」
京都大学iPS研究所に行って、山中伸弥教授(ノーベル賞受賞)に「鹿にしてください」とお願いする。
多忙を極める山中先生は、弟子の山中鹿之助准教授(モンドセレクション金賞受賞)に研究を指示する。
(山中鹿之助准教授の名前は、尊敬する山中伸弥教授と、尊敬する若草鹿之助の名前を合体させた有難い名前である。)
山中准教授は、鹿になるには鹿せんべいを食べ続けることが一番ではないかという大胆な仮説を立て、大規模な人体実験を始めたが、1350人に一年間鹿せんべいを食べさせた結果、鹿になった人は一人もいないということで、ゼッタイにまねをしないでくださいと訴えている。