乗馬の「3級ライセンス」試験に合格しました。
3級ライセンスを取るとどうなるかと言うと、高速道路を馬で走れる、ということにはならない。
3級ライセンスを取るとどうるかと言うと、う~ん、どうにもならない。
年金額が上がるわけでもない。
いちおう、ウチのクラブでは、3級ライセンスを取ると、指導員なしで自分だけで乗ってよろしいということになってます。
まあ、一人前扱いですかね。
しかし、この「一人前」というのがむずかしいというかあやしいんです。
乗馬を始めたころ、3級ライセンスをもって自分で馬を乗りまわしてる人があこがれでした。
ところが、ある日、あこがれがくずれた。
いつも一人で乗ってるのを見かける中年女性が、馬にまたがってた。
これから出発だなと思って見てたんですが、馬が動かない。
いつまでたっても動かない。
女性が、馬のおなかをボンと蹴った。
動かない。
ボンボンッ!と蹴っても動かない。
女性は鞭を振り上げた。
ピシッ!と鞭でたたいた。
動かない。
大きく振り上げて、バッシ~~~ン!とたたいても動かない。
馬は知らん顔である。
蹴ってもダメ、鞭でしばいてもだめ。
馬にまたがった女性は、馬の後頭部めがけて怒鳴りつけた。
「え~かげんにしいや!」
馬の耳に念仏。
知らん顔。
微動だにしない。
この時、乗馬の奥深さというか難しさというか、まあ、思い知りました。
3級ライセンスのありがたみが一気に薄れた印象深い出来事であった。
その3級ライセンスを取得したのである。
ライセンス試験は、決められた順路を走るんですが、準備は十分のはずでした。
はずでしたが、いざ走り出したら、なにがなんだかわからんようになった。
順路通り走ってるようにも思うし間違ってるようにも思う。
最後の直線を駆けながら、「うん?これで最後?なんか早いなあ。どこか抜かしたかなあ」と不安であった。
試験官が、「合格!」と言ってくれたので、間違わなかったんだとほっとしました。
これだけ緊張すると言うことは、精神的に若いということなんだと自分に言い聞かせました。
試験官が、「若草さん、一人でどんどん乗ってください!」と言ってくれたけど、「乗りません!」ときっぱり答えました。