きのう取り上げた「五輪招致文」はひどいのを通り越してますが、組織に属していればああいう文章を書く立場に立たされるかもしれませんね。
「若草君、国際オリンピック委員会に提出する招致ファイルの文章やけどな、キミ書いたってくれるか」
「ボクですか?」
「部長がな、中身のないもっともらしい文章やったら若草が得意やろて言うてはるねん。テキトーでええで。どうせそのときだけのもんやから」
こういう指示じゃないでしょうか。
で、文案としては、
「拝啓 国際オリンピック委員会殿。
貴下ますますご清祥の段大慶に存じます。平素は格別のお引き立てにあずかり誠にありがたく厚く御礼申し上げます。
またオリンピック開催地立候補に際しましては、ご懇篤なるご指導を賜り誠にありがたく重ねて厚く御礼申し上げます。
さて、東京オリンピックにおける主会場ほかの競技場、交通機関、宿泊施設に関しましては、まあ、たぶんなんとかなると思います。
なんともならんのは気候でございます。
開催期間の7月15日から8月31日というと、すでにお耳に入っていることとは思いますが日本全国クソ暑い時期で、そんなときにオリンピックができるのかとご心配のことと存じます。
これには、百聞は一見に如かず、高校野球の観戦に甲子園球場内野特別席にご招待いたします。このくそ暑い中、高校球児たちが熱戦を繰り広げ、日本中が高校野球で沸き立っております様子を肌で感じていただけると思います。
また中学総体も開かれ中学生たちも熱い戦いを繰り広げております。
クソ暑さも中学生高校生ならだいじょうぶでございます。
高校野球のついでに、阪神タイガースの試合観戦もおすすめいたします。
観客が風船を飛ばしたりやじったりバカ騒ぎ致しますが、トラキチと申しましてそういうアホは東京にはおりません。大阪はダメですが東京はだいじょうぶです。
東京をよろしくお願いいたします」
これなら当たり障りないかと思いますが。