菅首相辞任会見の模様をお送りします。
「ただいまより首相辞任会見を行います。わたくし、本日の司会、晴れの大役を仰せつかりました前内閣広報官山田真貴子でございます。なにぶん不慣れのため不行き届きの点多々あるかと存じますがご列席皆様方のご協力によりお開きまでなごやかに進めさせていただきたいと存じます。」
「え~っと、質問ですが・・・」
「恐れ入ります、まず所属とお名前をお願いします」
「若草スポーツの若草です。山田さんは入院されてたんじゃないんですか」
「その点につきましてご説明申し上げます。病院に行ったんですが、『コロナでくそ忙しいのに仮病なんかかまってられるか!』って追い返されたんです」
「仮病だったんですか」
「そうです」
「ダメじゃないですか」
「仮病も立派な病気でございます。お名前は控えさせていただきますが仮病で入院された方は大勢おられます。」
「仮病は何科ですか」
「仮病科です。仮病科が独立しているのは日本だけです。海外では精神科になるようです。仮病科は日本が世界に誇れる先端的分野です。トランプ大統領にもご紹介したんですがまったく興味を示されませんでした。こういう日本的な微妙な部分は理解していただけないようでした。ええ、わたくしの仮病については以上でよろしいでしょうか。ハイ、それではまず最初に総理のごあいさつがございます。総理、よろしくお願いいたします」
「ガースーです」
「え~かげんにしなさい!」
「ほんとにねっ!」
「それではこれをもちまして首相辞任会見を終わらせていただきます」