近鉄電車で本を読んでたら突然大きな声が聞こえた。
「西大寺で京都行き急行に乗りたいんですけどどなたか乗せてくれませんか」
あの人だ。
だいぶ前に乗せてあげた白い杖の高齢女性です。
席を立って彼女の前に行って「こんにちは」と言ったら、「あ!おにいさん!」。
さすが!耳がいいんですね。
前のとき、「ホームのコンビニの京都寄りのドアから乗せてほしい」と言われたことを思い出した。
「ホームのコンビニの京都寄りのドアでしたね?」
「そうですそうです!おにいさん、頭いいですね~!」
「わかりますか」
「わかりますよ~」
「わたしね、頭もいいんですけど顔もいいんですよ」
「・・・」
「これはわかりませんよね」
「う~ん・・・わかりませんね~」
「残念ですね~」
「残念ですね~」
「イケメンなんですけどね」
「あはは、イケメンなんですか?あはは」
どうも私がイケメンということを信じてないみたいな笑い方であった。
困ったもんだ。