十日ほど前、家内が背中の激痛を訴えるので、いつもの病院に行きました。
背中の激痛で疑われる深刻な事態は大動脈解離だそうで、すぐにCTをとってもらったら、背骨の圧迫骨折でした。
正確には第9胸骨。
たいした衝撃でなくても起きるよくある骨折みたい。
対応としては、整形外科でコルセットを作ってもらうくらいだということでCT画像を持って近所の整形外科に行きました。
すぐに行きたかったけど体を動かすと痛みが激しいので今日まで行けなかった。
じっとしてるとそれほど痛まなくて歩くのはまあ何とか歩けないことはない、という感じでした。
すぐ近くの整形外科なんですが、介護タクシーを頼むことを思いついた。
予約が基本らしいですが運よく1台空いていてすぐ来てくれた。
これはありがたかった。
車椅子でプロがやってくれるからほんとに楽でした。
私が馬に蹴られたとき見てもらった整形外科です。
「1年前馬に蹴られたとき・・・」と言ったら先生はぱっと顔を輝かせて「あ~!あの時の!」と言うかと思ったら「は~」と気のない返事で画像を見て説明を始めた。
整形外科ともなればいろいろ派手な事故の患者が来るんで、馬に蹴られたなんて言うのは枯れ木も山の賑わいというか一服の清涼剤というか、まあそんなもんだったんでしょうな。
天理病院の画像データは大量だったみたいで先生の見たい画像がなかなか出てこなかったそうです。
で、画像を見て先生は、「たいしたことない」と言うんです。
家内がどれほど痛いか訴えても私が見てられないと訴えてもニコニコ笑って「まあ、圧迫骨折ってそんなもんです。はいはい、ベッドから起きる時にものすごく痛いんですよね。そんな患者さんいっぱいいてます。たいしたことないです」と実にそっけない。
この病院ではコルセットの注文受付は来週で、できるのは再来週になる。
「そのころには大分おさまってますからコルセットはいいでしょう」とのことです。
「う~ん、ウチにできる事は何ですかな・・・鎮痛剤・・・あ、それはあるんですな。じゃあ安静にしてもらうことですなあ。はいはい、痛いんですね。起きる時がね。まあ、痛みは主観的なもんですからねえ。画像を見る限りたいしたことないです」とにこにこ。
たしかに客観的な痛みというのはないと思います。
立派な画像データを経験豊富な専門医に見てもらってたいしたことないと繰り返し言われて安心しましたが、家内の主観的な痛みに変わりはないというのは困ったもんです。
立派な画像データがあって経験豊富な専門医がいるんだからもうちょっとなんとかならんのか。
とりあえず介護タクシーのありがたみを感じた一日であった。