運転免許の高齢者講習で自動車教習所に行ってきました。
先日警察署で認知機能検査を受けて、今度は視力検査と講習と実技検査です。
警察での説明ではどの教習所も高齢者講習で非常に混みあってるとのことでした。
その中で比較的すいていそうなところを三、四軒紹介してくれました。
ウチの近くの教習所はかなり大きいのでだいじょうぶではないかと思ったんですがダメでした。
何か月待ちというのじゃなくて「高齢者講習は現在受け付けてません」とのことでびっくりしました。
で、遠くの教習所に行きました。
地図を見ながら探したけど見当たらない。
というか、こんな住宅地に自動車教習所があるのか?
地図では郵便局の前なんです。
小さな郵便局の前を見るとパーマ屋さんと居酒屋と不動産屋と・・・。
あれ?
不動産屋と思った小さい店の前に「高齢者講習受付中」の旗が!
こ、これが自動車教習所?
不審に思いつつ小さな店に入ると、受付にジーンズ姿の若い女性が一人いて、聞いたらここが教習所でした。
だいじょうぶかな。
5、6人すわったらいっぱいの店内には高齢者が5人すわってた。
わたしの受付がすむと若い女性が「みなさん靴を脱いでこちらにどうぞ」と言って続きの小部屋に案内した。
ふかふかの絨毯の上に机が6つ置いてあって部屋はそれでいっぱいだった。
机で書類に記入してたら、体形声量ともパワフルな熟年女性が現われた。
「視力検査をしま~す!」と叫んで一人ずつ呼んだ。
「じゃ山田さんからね~!視野の検査やからね。この白い球が動いていくから、見えんようになったらスイッチ押してね!いい?いくよ~!」
「・・・」
「押してよ!山田さん!押してよ!もう見えへんでしょ!消えてるでしょ。見えんようになったら押すんよ!わかった?行くよ!ハイ!」
「・・・」
「だから押してって!もう見えてへんでしょ!終わってるんよ。んも~頼むわ~山田さ~ん!」
この女性と山田さんは親しい間柄なのかと思うようなほのぼのとした雰囲気です。
「次は動体視力ね。ここのぞいてて。輪がだんだん大きく見えてくるから、輪の上下左右どこが切れてるかわかったらこのレバーを倒すんよ。上が開いてると思たら上、右やったら右に倒す!簡単やん。わかった?ほないくよ~!」
「・・・上!」
「いや、山田さん、口で言わんでええの!レバーを倒すの!わかった?いくよ~!ハイ!」
「・・・右!」
「だ~か~ら~!口で言うのとちがうの!レバーレバー!山田さんいくつ?」
「86や!」
「口は元気やねえ!でも口とちがうよ!レバーやからね!レバーを倒すんよ!いくよ!ハイ!」
「・・・下!」
「んも~!山田さん頼むわ~!言いたいのやったら言うてもええけどね、レバーを倒さなあかんの!わかった?ウンて、ほんまにわかってるんかいな?いくよ!ハイ!」
「・・・左!」
「あ~・・・ええんやけどなあ・・・口と手ぇがずれてるんやなあ~。口は速いねんけどなあ・・・手ぇがなあ・・・」
山田さんの次は85歳男性、その次は83歳男性。
皆さん楽しかったです。