ゆうちゃん、あきらくんの家からウチまで徒歩2分ほどなので、幼稚園に行くまでは二人よく来ました。
無認可保育所という感じであった。
幼稚園に行くようになって来る回数が減って小学校へあがってからはとんとお見限りです。
あきらくんは何でもほしがった。
なんでも「持って帰る」と言う。
ウチに来てプラレールで遊んでると、プラレールを持って帰ると言う。
ミニカーで遊んでるとミニカーを持って帰るという。
積み木、ぬいぐるみ、だんだんエスカレートしておもちゃだけではなくて懐中電灯まで持って帰る。
何でもかんでも持って帰る。
一度置時計を持って帰ったことがあって大変不便であった。
ママは「こんな育て方はしてないのに」と困惑してました。
先週は珍しくあきらくんが三度も来た。
一度目はおもちゃのダメ押し。
二度目はおもちゃを手に入れて二日目、「ピンポ~ン」と鳴ったと思ったら学校帰りのあきらくんが「ウンチウンチ!」と叫んで駆け込んできた。
平井君という友達といっしょだった。
「キミも入って」と言ったら平井君は「上がっていいですか」と遠慮気味に聞いた。
しつけのいい子だなと思った。
上がると平井君は自分の靴をそろえた。
非常にしつけのいい子だなと思ってたらあきらくんの靴もそろえた。
帰るとき、「ありがとうございました」と頭を下げた。
ものすごくしつけのいい子だと感心しました。
三度目はママについて来た。
夕食前の我が家の食卓をじろじろ見てるなと思ったら、茶わん蒸しを指して「これ、持って帰る!」と言った。
ちゃ、ちゃ、ちゃわんむし!
私の茶わん蒸し。
あきらくんの「お持ち帰り癖」は小学2年生になってもなお健在であった。
紙袋に入れた茶碗蒸しをぶら下げて帰るあきらくんの後姿をしみじみと見送ったのであった。