若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

25日のクリスマスケーキ

「25日のクリスマスケーキ」と聞いて何を思うか。

「売れ残り」を思う人が多いと思います。

 

1970年代のことですが、毎年12月25日に得意先からクリスマスケーキを押し売りされた。

10個。

あるケーキの箱に関係した会社で、そこも上から押しつけられてたんです。

押し売りとか押しつけとか言うと聞こえが悪いので「協力販売」と言ってました。

「25日のクリスマスケーキ」はその会社がケーキの箱に関係しなくなるまで続いた。

なくなってほっとしてたら別の得意先から押しつけられるようになった。

そこは大企業で取引先も多くて、ケーキも各社取り揃えておりますのでよろしくという感じだった。

各社担当の営業マンがそれぞれ押しつけじゃなかった協力販売なのであった。

その会社にはケーキだけでなくあらゆる押しつけを専門にする「協力販売担当者」がいた。

大企業だけあって、25日のクリスマスケーキ押しつけじゃなかった協力販売はいかがなものか、ということになった。

で、事前に予約を取るようになったんです。

押しつけ予約というか予約押しつけというか25日押しつけよりましというかなんというかわけわからんのであった。

注文票が送られてきて事前に予約するんですが社員さんがケーキを持ってくるのが25日なんです。

大企業だけあって、25日配達はいかがなものかということになって23日に営業マン総出で配達ということになった。

たいへんであった。

しかし、名の通ったメーカーのクリスマスケーキの押しつけなんかかわいいもんです。

名も知らぬ会社の「深海鮫肝油エキス」なんか押しつけられても困りますよ。

こういうのがまた高いんです。

 

さて、きのうスーパーに行ったら人だかりである。

店員がクリスマスケーキに「30%引き」というシールをはってた。

年中行事というか恒例のというか吉例のというかなつかしくうれしくなった。

なつかしくうれしくなって1個買いました。

ほのぼのといい感じであった。