バーナード・レビン(1928~2004)の本を読んでます。
「イギリスで最も有名なジャーナリスト」と言われた人だそうです。
「ジャーナリストの社会的責任」については「そんなもんない!」と断言してます。
「ジャーナリストというのは住所不定の無法者である。誰かが知られたくないことを暴き立て、誰かが言われたくないことを言うのが仕事だ。ジャーナリストが社会的責任を言い出すのは権力にすり寄るときだ」
学生時代の思い出を書いてます。
クライストホスピタル校という「全寮制中高一貫校」の生徒だったとき第2次大戦の真っ最中だった。
空襲警報が鳴ると地下の防空壕に逃げ込んだ。
寮から学校へ行くのに雨の時濡れないように長いトンネルがあってそれが防空壕になったんです。
生徒たちは「校舎のハデな赤れんがは爆撃機から丸見えだしひょっとするとベルリンからも見えるんじゃないか」とおびえてた。
ベルリンから見えるかもしれない校舎とはどんな校舎かとウイキペディアで調べました。
これです。
なるほどこれは目立つわ!
1552年の創立というんですから名門ですね。
創立目的が「貧しい子供たちの教育」だったんでイギリスの私立校としては珍しく生徒は奨学生ばかりだそうです。
戦争中はいろいろ厳しくて、家庭の風呂の湯量も制限された。
5インチまでというんですから約13センチ。
バッキンガム宮殿のすべてのバスタブの内側には下から5インチのところにくっきりと線がひかれてたそうです。
王室は国民のお手本です。
ドイツ空軍の毒ガス攻撃を恐れて国民にガスマスクが配給された。
いつ毒ガス攻撃にあうかもしれないからガスマスクの携帯が義務付けられた。
正しくつけなければ意味がない。
王室は国民のお手本ということで、正しくガスマスクをつけた国王夫妻の写真が公開されたそうです。
見たい!
このガスマスクについて、英国政府は国民に繰り返し警告していた。
「家庭用ガスに使わないでください」
繰り返し警告したにもかかわらず配られたガスマスクをつけて家のガスオーブンに頭を突っ込むバカものが続出して大変だったそうです。
結局このガスマスクは家庭用ガスだけでなくナチスの毒ガスにも効果がないとわかった。
では何の役にも立たなかったかというとそんなことはなかった。
ご家庭の奥さんたちが玉ねぎを料理する時このガスマスクをつけたそうです。