5月の節句に我が家で飾るのは祖父が残した掛け軸「宇治川の先陣争い」です。
高いものではないと思いますが気持ちのいい絵です。
子供のころから好きでした。
人間は先陣を争うけど馬は争わない。
乗馬クラブではお先にどうぞという馬が多い。
(宇治川の先陣争いの掛け軸のことは忘れてください)
お先にどうぞという馬が多い中、私の愛馬は徹底的お先にどうぞタイプです。
先頭を譲るというのではなく先頭を断固拒否する。
何頭かでのレッスンだと一頭くらいは先頭を行ける馬がいるんですが、2、3頭になると全員先頭がイヤということもある。
そういう場合私にお鉢が回ってくる。
なんたって乗馬歴15年のベテランです。
15年と言っても週一度、それも62歳から始めたんですから、というような言い訳は情けないからしません。
しませんが情けないことに変わりはありません。
いつもの指導員Aさんは「先頭行ける馬がないので若草さん、チャレンジしてみましょう!」と気合を入れてくれる。
こっちも、そう言われたらしかたないなあ、とあきらめて先頭で悪戦苦闘する。
きのうの指導員は私にとって初めての若い男性指導員Bさん。
そのBさんがあっさりと「若草さん、先頭行きましょうか」と言ったのでカックンとなった。
イヤに軽く言ってくれるじゃないの。
もうちょっとテンションを上げるというか盛り上げるというか、言い方があるのではなかろうか、と内心不満を抱えて走り出したらスイスイ行く。
どうなってるのかというほど先頭をスイスイ行きました。
次のレッスンはいつもの指導員Aさん。
「この三頭、先頭を行ける馬がないので、皆さん各自先頭と言うつもりで頑張ってください!」
全員緊張したのがいけなかったようで大変であった。
疲れました。
軽く言ってもらう方が人も馬もいいのかと思いましたが、イヤ、先頭を軽く考えてはいけませんよ。