若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

モスクワ特派員報告

今朝の新聞。モスクワ特派員報告。

 モスクワで日本料理がブームで、土曜の夜など、日本料理の店に行列ができるほどだとか。
 ある日本料理店は、オーナーの日本への思い入れがものすごく、「ロシア人に、本当の日本料理を食べてもらいたい!日本の雰囲気を味わってもらいたい!」という一心から、なんと、その店の料理人は、全員「日本人」!じゃなくて、「日本人によく似たウズベキスタン人」だそうです。

 プロジェクトX!日本料理にかけた男たち!モスクワ発秘密指令!日本人によく似たウズベキスタン人料理人を確保せよ!!

 日本で、ウズベキスタン料理店をやる時は、ウズベキスタン人料理人を雇わなくてもよいのだ。ウズベキスタン人によく似た日本人を雇えばよいのだ。
ラッキー!

 だいぶ以前のモスクワ特派員報告。
特派員Aさんは、はじめてのモスクワ勤務であった。冬のモスクワ暮らしで困ったのが、運動不足。スキーやスケートができれば苦労はないのであるが、Aさんはウインタースポーツが全くだめなのであった。
 そんなある日、新聞を見ていたら、「レーニン記念屋内温水プール」の広告が目に入った。
 「よっしゃ!」
水泳が得意のAさんは、喜び勇んで雪の中を「レーニン記念屋内温水プール」に駆けつけた。その名に恥じぬ立派な建物であった。更衣室で水着に着替え、プールへのドアを開いてさっそうと飛び出したAさんは即死しそうになった!
 なんと!雪が降っている!プールサイドには雪が積もっている!
屋内とはいうものの、天井がないのであった。その日の気温、零下20度!
ボーゼン自失、凍死寸前のAさんが前方を見ると、プールの水面から湯気が上がっている。
「むむ!これは温泉なのだ!温水プールとは温泉のことなのだ!東北の秘湯、とかあるではないか。雪の中で温泉につかって熱燗で一杯、あれだ!」
 Aさんは、降りしきる雪の中を裸で、プールサイドに積もるを雪をはだしで踏みしめて、プールに入ろうとした。手を入れると・・・温泉ではなかった!しかし、外気よりはまし!Aさんは水に入った。寒かった。身体を温めようと泳いだ。泳ぐのをやめると、プールサイドと底から冷気が伝わってくる。Aさんは必死で泳ぎ続けた。
 疲れ果てるまで泳いでも身体は温まらなかった。

 帰り際、キップ売り場のおばさんが、Aさんの紫色の唇を見て、ニヤニヤ笑っていたそうです。