若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

卒業

 昨日は息子の高校の卒業式でした。

 誰だったかの俳句に、「卒業とは 美しき名の 別れかな」なんてのがあったと思います。

 この時期に思い出す俳句に

「麦食ひし 雁と思へど 別かな」 野水

 これも、卒業と同じ自然な「別れ」である。昨日までその辺で見かけた雁が、はるか北の国を指して飛び去っていくのを、野水さんがしみじみと見送っています。

 息子は、高校生活が楽しくて、もう一年くらい居たかったそうです。落第して4年間の高校生活を送った私に対して、尊敬の念を新たにしているように思った。

 息子には、姉が二人います。何年か前、「オレ、お母さんが三人いてるみたいや」とぼやいてたことがあります。
 私の父は、姉が五人の末っ子長男でした。明治の事ですから、非常に大事にされたようです。「長男」というのが値打ちがあったんですね。
 父の姉が遺した数十年分の日記があります。

「ある職業婦人の日記」   http://www5.ocn.ne.jp/~fobasan/

 これを読んでいた私は、自分の生まれた日の記事を見て驚いた。約60年の日記で唯一そこだけ、赤インキで、「男児誕生」と書いてあったのです。
 ちょっと恥ずかしかったですね。そ、そ、そんな・・・特別に赤インキで書いていただくほどのモンではございませんのに。
 しかし、高校の時たくさん赤点を取ったから、伯母の赤インキの期待に少しは応えられたのかな?

 母が、私の高校一年の一学期の父兄懇談会で、ただ一人出席してたお父さんが、「先生!この赤い字で書いてある点は何ですか?」と聞いたと、おかしそうに話したことがあります。その時の母は、自分がすぐ私の赤点で悩まされることになろうとは知るよしもなかったのである。呑気なもんである。