若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

エビガニ大漁!

子供の頃、エビガニをとるのが楽しみでした。
「エビガニ」は、正しくは「アメリカザリガニ」というらしいが、近所の田んぼにたくさんいました。

私より一歳上の、「かっとちゃん」という子は、トンボとかエビガニをとるのがうまかったので、よく連れて行ってもらったものです。
私が幼稚園のときだったと思いますが、かっとちゃんと田んぼに行きました。
その頃、私たちにとって、田んぼは遊び場で、なぜお百姓さんが怒るのかよくわからなかった。
怒鳴られては走って逃げました。

かっとちゃんは、いろんなとり方を知っていて教えてくれました。
小川の土手の穴に手を突っ込んだり、カエルを捕まえて、えさにしたりしました。
その日は実によくとれた。

二人とも、持って行った網がいっぱいになりました。
うれしくてたまらなかった。天下を取ったような気持ちであった。
網いっぱいのエビガニをかついで、意気揚々と引き上げました。

「ただいま!」
私は大威張りで声を張り上げました。
出てきた母は、網いっぱいのエビガニを見るや、顔を曇らせました。
私にとって、世界が崩れ落ちるような瞬間であった。

生まれて初めて、「イデオロギーの相違」というのか「価値観の相違」というのか「世界観の相違」というのか「人生観の相違」というのか、まあそういったものを体験したのであった。

うちの息子が小学一年生のとき。
「ただいま!」と元気よく学校から帰ってきました。
家内が迎えに出ると、息子は手をつき出しました。
なんだか長いものがぶら下がってるなーと思って、家内がよく見ると、それは蛇の死骸だったのです。
学校帰りの道端で、車にひかれて死んでいた蛇のしっぽを握って持って帰ったのでした。

家内が、顔を曇らせる、という上品な反応ができなくて、悲鳴を上げてしまったのは遺憾であった。