「テレビドラマでおなじみの」と言われても、私は知りませんが、「別れさせ工作」と言うのがあるらしい。
探偵社の宣伝を見て驚いた。
たとえば、夫が浮気しているとする。
奥さんがその探偵社に「別れさせ工作」を依頼する。
探偵社は夫の浮気相手の女性を調べ、その女性に合った工作員を近づけてくれる。
そして、その女性が工作員に夢中になるように仕向けて、夫を取り戻すと言うのだ。
一ヶ月の工作で成功率は85〜87%。
成功率の高さと、成功率の範囲の設定の微妙さに感心する。
三ヶ月の工作なら、成功率は90%を超えるそうだ。
そんなにうまくいくのか。
男が、自分から去って行こうとする女にますます夢中になると言うことはないのか。
三角関係のもつれにまで発展して、とんでもない事件になることはないのか。
それにしても、なかなかのイケメンあるいはべっぴん工作員をとりそろえているようだ。
この探偵社は、「別れさせ工作」以外にもいろいろ提案している。
「初恋の人を探します」
これはよろしい。
「復縁工作」
別れた相手を取り戻すと言うのだが・・・。
「リストラ工作」
嫌いな上司などをリストラの対象に移すと言うのだが・・・。
「復讐代行」
こ、これは・・・。
「いなくなった犬や猫を探します」という探偵社のほうが好ましい。
私も探偵になろうと思ったことがある。
小学5年か6年のときだ。
雑誌の宣伝で、「キミも探偵になれる!」というので申し込んだ。
「探偵手帳」が送られてきた。
探偵の心得がいろいろ書いてあった。
何が書いてあったか忘れたが、ひとつだけおぼえている。
貨車の記号の見方を書いてあったのだ。
「キハ」とか「クモハ」とかいうやつです。
「キハ」がなんだったかすっかり忘れてしまったが、そのときはいろんな記号を覚えて、私は探偵への道を、希望に燃えて歩み始めていたのである。
どこで挫折してしまったのであろうか。