若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

反英教育

中国政府による反日教育が問題になっている。
反日教育があれば、反英教育もある。

アメリカの初代駐日公使タウンゼント・ハリスは、子供時代、祖母から「神を恐れよ。英国を憎め」と教育されたそうだ。二百年近く前のアメリカには、「独立戦争以来祖国アメリカを圧迫してきたイギリスは許せん!」と叫ぶ愛国おばあさんがいたのだ。
神を恐れよと教えながら、汝の敵を愛せよと教えないところがすごいと思います。
ブッシュ大統領を代表とする、アメリカのキリスト教徒の母とも言える人だ。

英国政府も「反英教科書」なら抗議できるが、愛国無罪的反英おばあさんにはお手上げだっただろう。

おばあさんの反英教育のおかげで、と書くより、おばあさんの反英教育を反映して、と書いたほうがいいか迷うところであるが、ま、いずれにせよ、ハリスは、「イギリスみたいに武力を背景にして圧力をかけるような外交はしたくない」と考えて、幕府に対して、「武力を使わないうちに言うことを聞け」と猛烈に圧力をかけたのだ。

圧力をかけながらもハリスは、「日本人は、それなりに幸せそうに暮らしている。無理に開国させなくてもいいのかもしれない」と考えたりする。
しかし、「イヤ、これは時代の流れだ。どうせなら自分が脅して、じゃなかった、説得して開国させよう!」と、下田の海岸にたたずみ、太平洋に沈み行く夕日に向かって誓うのであった、と見て来た様な事を書くのであった。

芝居にしろ映画にしろ小説にしろ、登場人物としてのハリスもペリーも、そう悪い役ではないだろう。
中国や韓国で、この百年ほどの時代を背景として物語を作るとして、日本人がいい役で登場することは期待できるのであろうか。
悪い日本人もいたがいい日本人もいた、と言うようなドラマを期待したいが、そういう公正なドラマは面白くなさそうだ。

私は、子供のころ読んだ漫画の影響で、新撰組というと、いまだに「悪者」というイメージがある。かなり薄れてきたが。
ドラマにいい日本人を登場させてくれと要求するのはむつかしい。
ということは、日本人にいいイメージを持ってほしいなら、現実の日本人が、いい日本人になるしかない。
これは簡単だ。

まず、ブーイングをやめよう。
バーレーンの選手が紹介されたら、盛大に拍手喝采することだ。