若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

健診旅行

朝、NHKの「街角情報室」という番組を見ている。

見ていると言っても出勤前の二、三分だ。
色々な新しい商売を紹介する番組でなかなか楽しい。

始まるときが特に好きだ。
若い男女のアナウンサーが登場するのだが、放送が始まるのをじっと待っていて、カメラにうつるのを確認してから、「おはようございます」と取ってつけたようなあいさつをするのではない。

ディレクターが、そういうぎこちない始まりが嫌いなのだろう。
いつもその日の話題、たとえば携帯電話を持って、二人で向かい合ってにこやかにしゃべっている。まるで仲のよい二人が、スタジオにいることも、目の前にカメラがあることも忘れて、話に夢中になっているかのようだ。
そして、カメラが近づいたところで、こちらに向かっておはようございます、と言う。

この、「とても自然な感じでお話をしているんです!」という不自然さがいい。
ちょっと大げさな身振り手振りも、素人くさく、わざとらしくて好感が持てる。

そして、「新しい商売」、「いい思い付き」を紹介する。
いろんな事を考えつく人がいるものだ。
子供の中学や高校の卒業記念に、制服を縮小して机の上に飾っておけるようにする商売がある。
微妙な商売だ。

今朝は、今まで放映した中で好評だったと言う「健診旅行」を再放送していた。
国内旅行が低迷する中、中高年を狙って、観光地で健康診断を受けられるという旅行だ。

健康診断を受ける機会が少ない、働く女性や主婦に好評だそうだ。
それを売り物にしようという温泉地もある。

今朝紹介された岡山の温泉は、公営の立派な診療所を備え、温泉に着いた客はまず健康診断を受ける。

ふつう健診を受けるときは「健診着」みたいなのを着るが、ここでは旅館の浴衣なので、「湯原温泉国際観光旅館血糖荘別館」などと染め抜いてあるのが楽しい。
お医者さんや看護婦さんも、温泉マークのついたそろいの浴衣だった。

テレビでは、中年の女性がお医者さんから、「まったく異常はありませんので、ゆっくり温泉をお楽しみください」と言われて喜んでいた。

もちろん、こんなハッピーな場合ばかりでなく、とんでもない異常が見つかって即手術と言うこともあるが、呼び寄せられた家族も、温泉でゆっくり待っていられるので好評だそうだ。

万一の場合も、骨上げまで温泉でのんびり待っていられるのがうれしい。