若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

自然な髪型

朝の電車。
四月から女子高生二人組が私の横でおしゃべりする。
にぎやかである。

大きい方の子が特ににぎやかだ。
「おかん、むかつく!」とか言っているが、本当にむかついているのではなく、「おかん、むかつく!」てなことを言ってみたいのだろうと好意的に解釈できる余地はある感じの子だ。
二人ともごくふつうのかっこうだ。
私は、最近はこの二人に限らず、女子高生特有のかっこうがなくなったと感じていた。さすがのルーズソックスも見かけなくなった。髪型も自然な子が多い。私から見ると、切りそろえただけ、ざんばら髪、と思ってはっとした。

いや、この自然に見える髪型にもひょっとすると涙ぐましい努力が隠れているのかもしれない。ウチの娘達が高校の頃のことを思い出した。

当時は、ポニーテールにして前髪を前方へカールアップさせ、それをまたまぶたの辺りにカールダウンさせるのが流行であった。
カールアップとかカールダウンという術語があるのかどうか知らない。

ウチの娘たちのその髪型を見て、自然な髪型なのだと思っていた。髪の毛を後ろにとかしたら前髪があんな風にカールするのだと思っていたのだ。わが娘ながら二人とも実に自然で美しいカールだと感心した私は家内に言った。

「二人ともよっぽど髪ぐせがいいのか、よくあれだけ自然にきれいにカールするもんやな〜」

家内は私をバカにしたような哀れむようなあきれたような顔をした。
「なに言ってるの!二人ともアレに毎朝どれだけ時間かけてると思ってるの!」

そ、そーだったのか・・・。(-_-;)
家内は朝のあわただしい時間、鏡に向かってにらめっこの娘達を苦々しく思っていたのであろう。
それを思い出したので、私は最近の女子高生のざんばら髪もひょっとすると大変な手間をかけているのかもしれないと警戒を強めていた。

二、三日前のことだ。
大きい方の子が、髪の毛をつまんで、「見て見て!今日最悪やろ?時間なかったから小さいほうのカールでけへんかってん。最悪!学校行くのイヤやわ」
やっぱり!

「あんたのトーモロコシヘアー誰も見てないっちゅうねん」
「しっつれーな!こんな髪型でも手間かけてまんねん」
「手間かけるよりコヤシでもかけたら」
「えーかげんにしなさいっ!」

これがホントのカミガタ漫才ですネッ!