「最近Y森さんが登場しないのでさびしい」というメールが何通か来ている。
固定ファンをつかんでいるようだ。
別に私はY森さんをサカナにして、あることないこと面白おかしく書こうという気はないので、自然に登場すべきときには登場していただくというだけのことで、まあやっとこのたび自然な流れに乗って、どんぶらこっこすいこっことY森さん久々の登場である。
ヤマハ西大寺教室の発表会が9月3日に決定した。
9月3日は私の妹の誕生日だ。
毎年兄として厳粛に祝うのであるが今年はそれどころではない。
発表会の日が決まった次の週、早速Y森さんが「これをやります」と楽譜と音源を持ってきたのには驚いた。
なんと言う手回し蓄音機!じゃなかった手回しのよさ!
去年の発表会が終わってすぐ準備にかかっていたとしか思えない。
曲はアニマルズの「悲しき願い」
一度でいいからまともに歌ってみたいというY森さんの切実な願いがひしひしと伝わってくる胸に迫る選曲であるなどと意地の悪いことを言うのは誰ですか。
Y森さんは「今日はラッキー!」を読んでくれているんですよ。
口をつつしんでください。
この曲は「朝日の当たる家」に続くアニマルズ60年代の大ヒットである。
エリック・バードンが粘っこく訴えるように歌い上げる名曲だ。
先週Y森さんが持ってきたMDを聞いて驚いた。
こ、これ、「悲しき願い」か?
う〜む、「悲しき願い」には違いないが、ムチャクチャ派手なディスコ調アレンジではないか。
たぶん80年代に作りなおしたのだろう。
エリック・バードンというより、ジョン・トラボルタ。
フィバーフィーバー!
激しく腰を振って踊り狂うY森さんを想像しただけでめまいがする。
「これ、オリジナルとちがいますよ」
「あ、そう。楽譜となんかちがうと思うとったんや」
楽譜と違う!
それがわかるようになっただけでもたいした進歩である。
尊師の指導力を再確認する。
さて昨日のレッスンで。
「オリジナル、見つかりました?」
「見つかった」
聞きました。
もう驚きはしない。
今度は「70年代ハードロックバージョン」
「これもちがいますよ」
「そしたら、これかな〜」
「あたりー!」
これやがな!
はよ出せ!
もっと色々書きたいのであるが、なにしろY森さんも読んでいるので当たりさわりのないことしか書けないのが残念である。