若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

おいしいブタ

朝日新聞

ブタのあかちゃんの大きなカラー写真。
ピンクのかわいいブタのあかちゃんたち。

この写真を見て、「おいしそうだ!」と思う人は人でなしだ。
ケダモノと言っていい。
それが言いすぎなら、精神異常者と呼ぶべきだ。

何の記事かと思って読みはじめたら、脂肪ののったおいしいブタを作る話だったので、思わず目をそむけた。
そんな記事は読みたくない。
天罰が下るのではないか。
おいしいブタを作るために一生懸命努力している人のことなんか知りたくない。

私は豚肉が好きだ。
おいしい豚肉を作るために一生懸命努力するのはよろしい。
許します。
ただ、私の知らないところでしてほしい。

「あなたのためにおいしい豚肉を作ります!」などと言ってほしくない。
私は、そんなことを要求した覚えはない。
私のためでなく、誰か、おいしい豚肉を食べたいと要求する人のために作ってあげればいい。

あなたのために、なんて言われるのは迷惑だ。
言いがかりはやめてほしい。
要求もしてないのになぜ作る?
テレビでも車でもそうだ。

「今のブタ」で充分満足している。
「今のブタ」に満足できない、ぜいたくでわがままな消費者のために開発されたブタが「今のブタ」になったら、私もその「今のブタ」を食べる。

いいじゃないか、食べたって。
人間だもの。

と、突如、ブタが発するプラズマブルーエネルギーを浴びて、私は、相田みつをに変身する。
こういう変身は、完全な怪奇現象であるが、皆が変身するので、世にも不思議な物語にはならない。

もう一度新聞の写真を見直したが、やはりおいしそうなブタには見えず、かわいいブタに見えた。
自分の健全さに安心した。