乗馬クラブに行く。
いつものことながら、ほとんど女性だ。
カルチャーセンターでも、女性が目立つ。
目立つし、元気である。
男は、仕事をやめて、こっちに来てます、という感じだが、女性は、「こっちが本職です」的なところがあるように思う。
なんとなく、女性の方が元気に見える。
乗馬クラブの人の話では、自分の馬を持っている会員が二十数名いるが、男は一人だけだそうだ。
これは、元気というのではないですね。
なんでしょうか。
馬場で待っていたら、私と同年輩の、ひげを生やした男性が、乗馬服にかっこよく身を包んでベンチに座っていた。
相当なベテランのようだ。
サマになってる
と思っていたら、私と同じ初心者クラスで、今日が二回目だということで、かっくんとなった。
今日の初心者クラスは、七人。
初心者用の、狭い円形の馬場で七頭はきつい。
完全に、「メリーゴーランド」状態である。
メリーゴーランドなら、ぶつかることはないが、こっちはすぐぶつかりそうになる。
馬が気の毒であった。
帰りのバスで話を聞いていると、馬に乗りたいというより、馬に触りたくて来ている人もいるようだ。
馬が好きなのですね。
毎日来る人もいるという。
乗らない日も来る。
クラブが休みの日にも来る。
毎日馬を見たい。
毎日触りたい。
自分の馬を持って、クラブに預けている人で、旅行もしない人がいる。
預けて世話をしてもらってるのに、馬のことが気になって、旅行もしない。
今日、馬の背中で揺られながら、突然、父のことを思い出した。
私や妹が幼いころ、父はよく馬になってくれた。
父の背中に乗っている感覚を、思い出したような気がしました。
ウチの子供たちも、私が、ひざ小僧の内出血に耐えながら馬になってやった壮絶な日々のことを忘れているだろう。
いつの日か、乗馬クラブに入って、思い出してもらいたいもんだ。