ルックスというのは、外観というか外見というか、見てくれというか、まあ、そんなもんでしょう。
40過ぎたらだったか、自分の顔に責任を持て、という言葉がある。
いや、私の顔に責任を持つべきなのは、私の親です、という考え方もある。
まあ、骨格は親の責任でしょうな。
いや、父と母だけに責任を負わせるのは酷だ。
先祖代々過去帳一切の責任だ。
骨格はともかく、「目つき」には、自分で責任を持たなければならないのではなかろうか。
40過ぎたら、自分の目つきに責任を持て。
自分のかもし出す雰囲気に責任を持て、といってもいい。
目つき、雰囲気にまで、過去帳一切に責任を負わせるのは、これまた酷というものだろう。
きのう書いた、料理教室のAさんも、乗馬クラブのBさんも、目つき、雰囲気とも、学校の先生とか役人とか大企業のサラリーマンとかいう感じではない。
今日は乗馬クラブ。
遊び暮らしているように思われるかもしれないが、そんな気楽なもんではないですよ。
料理も乗馬も絵もギターも、大変なんですから。
乗馬クラブで、久しぶりにBさんといっしょになった。
同じころに入会したのだが、私は、週一度の乗馬、Bさんは乗りまくっているようだ。
今日も私は、朝乗って帰るのだが、Bさんは、次の時間も乗る。
帰り支度をしながら、馬場を見ていたら、Bさんが乗っている姿が見えた。
中年女性二人が、馬場を見ながら話してる。
「あの先頭の人、最近よく見かけるね」
Bさんのことだ。
「え?どの人?」
「ほら、先頭の人。博労見たいな人」
「ば、ばくろう?」
「博労。馬を売ったり買ったりする商売人よ」
「あ〜、博労」
「あの人、乗馬クラブで馬に乗るより、馬を売ったり買ったりするのが似合ってるわ」
女性も残酷だと思いつつ、うまいこというなあと感心した。
が、感心してる場合じゃない。
私とBさんとは同期の桜だ。
抗議しなければ。
「博労だなんて失礼じゃないですか」
「え!お知り合いなんですか。私が博労といったことは内緒にしてください」
「いや、暴露します」
「えーかげんにしなさい!」
「ほんとにねっ!」