明日は、ヤマハの発表会。
私は、大学生W君のバンドで一曲、そして、ヤマハ西大寺の妖怪バンドじゃなかった化け物バンドでもなかった、えーっと、名物バンド「ヴィンテージグッズ」で二曲やります。
「ヴィンテージグッズ」というのは、ヤマハの発表会で何度かいっしょに演奏したメンバーで自然発生的にできたバンドで、今年で十年目だそうです。
十年もやっていれば息もぴったりだろうと思うのは畜生のあさましさじゃなかった素人の浅はかさですよ。
私たちが、百年やろうと息なんか合いません。
メンバーで、ふつうなのはギター青年T君だけです。
まず、私には持病がある。
演奏中に突然襲う「突発性指関節麻痺症」と「突発性指痙攣症」です。
ドラムのIさんは、今年めでたく定年退職した人だが、本人の説明では、「アドレナリンなんとか症」といって、ホルモン異常の一つだと思いますが、Iさんもこの日記を読んでくれてるので、いい加減なことは書けない。
アドレナリンの分泌調整がうまく行かないらしく、そのときによってドラムをたたく速度がちがう。
Iさんがたたき始めるまで、私たちは速度予想がつかない。
ベースのK君は、今年40歳くらいで、金髪のポニーテール、音楽的には特に問題ないが、私が知る限り定職についたことはなさそうである。
ずーっと失業中といっていいと思うが、実に明るい。
演奏中は特に明るく楽しそうである。
楽しそうで結構なのであるが、見ていると、だいじょうぶなのかなと心配になってきて、弾きそこなってしまうので困るのである。
ヤマハ以外のバンド活動や、釣りを楽しむ、陽気な失業者である。
ギターのT君は、「Kさんは、株でもうけてはるんとちがいますか」などと疑っている。
ナゾである。
さて、どん尻にひかえしは、ボーカルのY森さんです。
めでたく古希をむかえたそうで、名実共に、「古来まれなボーカル」ということになります。
いい声で、特に高音がよく出るのですが、リズムに少々問題がある。
いや、「少々」ではない。
この日記は、Y森さんも読んでるので、正確に書かないと怒られる。
「リズムに大変問題がある。」と訂正させていただきます。
こういうメンバーだから、十年たっても息が合うどころか、十年たって息も絶え絶えという状態です。
明日で息が絶えるかもしれません。
